2021年度オータムセミナーのお知らせ
「機能性流体入門-基礎と応用-」
開催日時:2021年11月19日(金) 10:00~17:00
開催趣旨:
  機能性流体は,外部からの刺激によりその物理・化学的性質を制御できる流体であり,多様な分野への工学的応用が期待されている基盤技術です.本セミナーでは,学会創立50周年事業として出版された「機能性流体入門-基礎と応用-」をテキストとして,各種機能性流体の機能性及びその機能発現の基礎から各種分野への応用及びその可能性までを入門レベルでわかり易く紹介します.
開催日時:
  2021年11月19日(金) 10:00~17:00
会  場:
  オンライン(Zoom)による開催
プログラム:
 
10:00~10:10 開会あいさつ(オンラインのため対応含む)
10:10~10:40
「電気粘性(ER)流体の概要と粒子分散系ER流体及びその応用」(第2章 2.1・2.2)
東北大学 中野 政身
外部電場の作用のもとでそのレオロジー的性質が大きく変化する電気粘性(ER)流体に関して,その機能性と特徴等について概説し,その組成とER効果の違いから粒子分散系ER流体と液晶に代表される均一系ER流体に分類する.次いで,粒子分散系ER流体を取り上げ,その機能発現機構とER効果の特性及び流動特性について言及し,ダンパと振動制御,マイクロアクチュエータ,点字表示システム等への応用について紹介する.
10:40~11:00
「均一系電気粘性(ER)流体とその応用」(第2章 2.3)
東京工業大学 吉田 和弘
電界印加で粘度が上昇する均一系電気粘性(ER)流体の一種としてネマティック液晶を取り上げ,その機能発現機構と特性について解説する.さらに,狭い流路に安定して流すことができる液晶の利点を活かした研究事例として,ERマイクロバルブ,フレキシブルERマイクロバルブ,ERマイクロアクチュエータ,交流圧力源を用いた多自由度ERマイクロフィンガシステムなどについて紹介する.
11:00~11:50
「磁気粘性(MR)流体とその応用」(第3章)
東北大学 中野 政身
磁気粘性(MR)流体は,外部磁場の作用のもとでそのレオロジー的性質が大きく変化するMR効果を示す機能性流体である.オイルを分散媒として数μmサイズの強磁性体粒子を分散したMR流体,そのMR流体を不織布などの多孔質体に含侵させたMR流体多孔質コンポジット,そして強磁性体粒子の粉体からなり流動性を高めたドライMR流体に関して,それぞれのMR効果発現機構と特徴,そしてMR効果の特性や流動特性について解説し,それぞれのMR流体に特徴的な工学分野への応用展開の事例を紹介する.
11:50~12:50 昼休み(1時間)
12:50~13:10
「電気流体力学(EHD)現象の基礎とEHDポンプの特性」(第4章 4.1)
豊橋技術科学大学 柳田 秀記
絶縁性液体に高電界を印加すると一般には流動が生じる.この流動は電気流体力学(Electrohydrodynamics, EHD)現象の代表的なものである.本講演では,EHD流れが生じるメカニズムを先ず説明し,その後でEHD現象を記述する式を説明する.そして,EHD現象の代表的な応用であるポンプを対象として,電荷密度やクーロン力などの分布を示しながらポンプ特性について説明する.
13:10~13:40
「EHD現象の応用-EHDポンプの開発とそのアクチュエータへの応用-」(第4章 4.4)
東京電機大学 三井 和幸
EHD現象の応用として,流体の劣化を減らしつつ流れを発生させるために,電荷注入ではなく,電界強度分布が粗な領域から密な領域に向かって流れが発生することに重点においた応用例を紹介する.特に,この考え方に基づく電極構成によるEHDポンプ,そして,そのEHDポンプにより発生した流体の流れを利用した人工筋の駆動や,EHDポンプをアクチュエータ内に組み込んだ多関節ロボットなどについて紹介する.
13:40~14:30
「電界共役流体(ECF)と応用」(第4章 4.2・4.3)
慶應義塾大学 竹村 研治郎
電界共役流体(ECF)は電圧の印加によって流動を発生する機能性流体である.本講演では,ECFの流動メカニズムについて説明し,実験と計算の両面からその流動現象を理解する.また,電圧印加のみによって流動を発生するECFは微小圧力源としての利用が期待されており,これまでに開発された応用例を通して工学的な可能性を示す.
14:30~14:50 休 憩(20分)
14:50~15:40
「磁性流体・磁気混合流体と応用」(第5章)
富山高等専門学校 西田 均
磁性流体と磁気混合流体のそれぞれの流体の機能性とその応用について紹介する.磁性流体では分散安定性や磁化特性,粘度特性,磁気的エネルギーについて概説し,応用例として比重差選別装置,研磨,スピーカなどについて紹介する.磁気混合流体では組成,磁化特性,粘度特性について概説し,応用例として研磨加工とダンパについて紹介する.研磨加工の中でこの流体の機能性と特徴を解説する.
15:40~16:00
「電気粘着ゲルの開発と応用」(第6章 6.1)
慶應義塾大学 柿沼 康弘
電気的に粘着力が制御可能な電気粘着は,把持・固定機構やクラッチ・ブレーキ機構などへの応用が期待されている.本講演では,電気粘着ゲルの粘着力発生のメカニズムから,デバイス応用まで幅広く紹介する.
16:00~16:20
「EAPソフトアクチュエータ」(第6章 6.2)
山梨大学 奥崎 秀典
高分子材料の形状や体積を電気でコントロールできれば,フレキシブルなロボットやソフトアクチュエータ,人工筋肉などへの応用が期待できる.これまで多種多様な電場駆動型(EAP)ソフトアクチュエータが報告されており,実用化に向けた取り組みも始まっている.本講演では,様々なEAPソフトアクチュエータに関する最近の研究を紹介するとともに,今後の展望について解説する.
16:20~16:40
「MRエラストマーとその応用」(第6章 6.3)
東北大学 中野 政身
MRエラストマーは,シリコンゴム等の非磁性のマトリックスに数μmサイズの強磁性体粒子を分散して固化した機能性ソフトマテリアルである.印加磁場に対して主に粘弾性特性が変化するが,特に弾性的特性が大きく変化する.その創製方法,MR効果発現機構と特徴,粘弾性の変化特性について解説し,その特徴的な応用展開として,可変剛性吸振器として活用した適応同調吸振器,免震基礎アイソレータ,そして振動発電等への応用について紹介する.
16:40~17:00 閉会のあいさつ,アンケート記入
参加費:
  参加費にはセミナーの聴講料およびテキスト1冊の代金が含まれます.
テキストは,一般社団法人 日本フルードパワーシステム学会事務局から申込時の住所に郵送します.
申込と異なる住所への送付をご希望の場合は、申込画面最下部の「事務局への連絡」欄にご記入ください.
1つの接続で複数名でご聴講される場合は,「団体」でお申し込みください.(テキストは申込代表者宛に、3冊お送りします)

事前登録(2021年11月4日(木) 厳守)

  正会員・
賛助会員企業の社員
名誉会員・名誉員
シニア員・ジュニア員
学生会員 *1
工業会会員企業の社員,
共催・協賛団体の正会員
一般
個人 15,000円 6,000円 17,000円 24,000円
団体 *3 45,000円 45,000円 51,000円 72,000円

事前登録期限以降 (参加登録締切日:2021年11月11日(木) 厳守)

  正会員・
シニア員・ジュニア員 *2
賛助会員企業の社員
名誉会員・名誉員
学生会員
工業会会員企業の社員,
共催・協賛団体の正会員
一般
個人 16,000円 8,000円 18,000円 25,000円
団体 *3 48,000円 48,000円 54,000円 75,000円

*1 会員資格について不明な点は,事務局までお問い合わせください.
*2 事前登録締切日以降は,シニア員・ジュニア員の参加費は正会員と同じになります.
*3 団体はお申込み1件につき1接続です.テレビ会議室などで複数名でご視聴ください.
*4 永年会員は無料です.
*5 参加登録料は税込みとなります.


参加登録料は下記のいずれかでお支払いください.
  銀行振込(三井住友銀行 日比谷支店 (普)7611417)または 郵便振替(00110-3-133690)
  名義:シャ) ニホンフルードパワーシステムガッカイ

パスワードを忘れてしまった方は会員ページをご覧下さい



参加登録

参加登録後,ご都合により欠席する場合には,2021年11月11日(木)までに下記,問い合わせ先にご連絡ください.お支払いいただいた参加登録料を全額返金致します.
なお欠席のご連絡がない場合は,参加登録料をお支払いいただくことになります.


問い合わせ先:
  (一社)日本フルードパワーシステム学会
〒105-0011 東京都港区芝公園3-5-22 機械振興会館 別館102
E-mail:info@jfps.jp  TEL 03-3433-8441 FAX 03-3433-8442

〒105-0011 東京都港区芝公園3丁目5番22号 機械振興会館 別館102号室
TEL: 03-3433-8441  FAX: 03-3433-8442

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